バイエルン放送交響楽団 鑑賞ガイド│ヘラクレス・ザール【ミュンヘン】

一人旅の魅力は、自分のペースで旅を楽しめること。
誰にも気を使わず、気になる場所で立ち止まり、心惹かれる体験に身をゆだねられるのが醍醐味です。

せっかくのヨーロッパ旅行。ミュンヘンの喧騒を少し離れて、クラシック音楽の名門「バイエルン放送交響楽団(BRSO)」の演奏に耳を傾けてみませんか?

バイエルン放送交響楽団とは?

バイエルン放送交響楽団(Bayerischer Rundfunk Symphonieorchester)は、ミュンヘンを拠点とするドイツ屈指の名門オーケストラ。
オーケストラの本場・ドイツのオーケストラの中では比較的若いオーケストラですが、録音・放送を主軸とする放送交響楽団ならではの繊細で完成度の高い演奏で、世界中に多くのファンを持っています。

バイエルン放送交響楽団 演奏会会場は2ヶ所

2025年現在、バイエルン放送交響楽団の定期演奏会は、主にミュンヘンの2会場で開催されています。

・Herkulessaal(ヘルクレス・ザール)
・Isarphilharmonie(イザールフィルハーモニー)

ここでは、より中心部にあるヘルクレス・ザールを紹介します。

ヘルクレス・ザール│アクセス

ヘルクレス・ザールは、ミュンヘン中心部のレジデンツ宮殿内にあります。
最寄り駅は地下鉄の「Odeonsplatz(オデオン広場)駅」で、そこから徒歩約5分。 入口は宮殿の北側・ホーフガルテン(Hofgarten)側にあり、緑豊かな公園沿いの道を進んだ先にあります。
緑が多く、サインも無いので「本当にここにあるの?」と不安になるかもしれませんが、建物の中央あたりにある扉を探して、入場しましょう。

昼間にホーフガルデンを歩いていると、リハーサルの音が聞こえてくることがありますよ。

ヘルクレス・ザール│会場の雰囲気

建物の出入口付近でチケットチェックを受け、そのままクロークやトイレ、階上のカフェ・バーを通って客席へ向かいます。
ロビーは広々としており、入口から客席まで距離があるため、余裕を持って行動するのがおすすめです。 トイレや荷物預け所(クローク)は1階にあり、客席から少し離れています。早めに到着して、ゆったり準備すると安心です。

当日プログラムの販売所は、2階客席入口前のロビーにあります。CDなども少し販売されていました。

ヘルクレス・ザール│ホールの構造とおすすめの座席

ヘルクレス・ザールは、長方形のシューボックス型ホール。 「ヘラクレス・ホール」という名前は、客席の上部にぐるりと飾られたゴブラン織りのヘラクレス物語のタペストリーに由来するそうです。

客席は、建物の2階にある1階席と、その上の2階席に分かれています。 全体で約1,300席とコンパクトなため、1階後方でも舞台が遠く感じにくいのが特徴です。

1階席:段差がないため、後方だと前の人の頭で視界が遮られることがあります。
2階サイド席:舞台の一部が見えにくい場合があります。

チケットの取り方と価格帯

チケットは、公式サイト(英語対応)からの購入が簡単で便利です。 バイエルン放送交響楽団の公式サイトの「Tickets」ページから公演を選ぶと、チケットサイトページへと案内されます。

・チケット料金の目安:50〜245€
・座席指定:座席表から選択可能

人気公演は早々に売り切れることもありますが、直前にポツンと空席が出ることもあります。旅行でなかなかスケジュールが決められないことも多いですが、こまめにチェックするといいですよ。

服装のマナーと観客の雰囲気

オペラほどフォーマルではありませんので、スーツやドレスを持っていく必要はありません。ジャケットやワンピースなどで軽くおしゃれを楽しんでいる印象でした。
定期会員と思われる常連の方々は、きちんとした服装で、ホワイエのカフェ・バーを楽しんでいらっしゃいました。

デニムなどカジュアルなスタイルの方も見かけましたが、短パンやサンダルは避けたほうが無難です。
また、長時間座ることを考えると、締め付けのないリラックスできる服装がおすすめです。

終演後に立ち寄れるカフェやレストラン

会場はミュンヘンの中心部にあるため、周囲にカフェやレストランが多数あります。
ただし夜公演の場合、終演が21時を過ぎることが多いため、一人旅では開演前に食事を済ませておくのが安心です。

カフェ・ルイトポルト

ミュンヘン最古のカフェで、ケーキやデザートの種類が豊富。
22時頃まで営業しており、一日の締めくくりにぴったり。テイクアウトもOK。

シュパーテンハウス

オクトーバーフェスト開会の乾杯で使用されるビールのビアハウス。
一人でも、グループでも、気兼ねなく本場ドイツ料理を楽しめるレストランです。

一人旅だからこそ味わえる、心からの没入体験。 ミュンヘンでの一夜、オーケストラの響きにひたる時間は、思い出をより深く、豊かなものにしてくれました。
静けさと感動に満ちた文化体験を、ぜひあなたの旅にも──。

タイトルとURLをコピーしました